おにいさん

●鬼が来.た! Devil On The Doorstep 2000年【中】 不可+
○よくわからないが反.日映画のひとつなのか? 後半で、突然日本人、最初に花屋(香川照之)が中国人を虐殺し始めるあたりストーリー展開に無理があるだろう。花屋は、村人が隊長に馴れ馴れしくしているのを見てかっとして中国人をなぐりたおした。一応、理由はあるが、そこから虐殺まで一気にいくものか。これが史実ならまじめに受け止めなければならないのだろうがフィクションなので変に感じるだけだ。それより、印象として、どこか笑いというかギャグ映画のように感じた。これは、監督の意図でもあるのだろう。通訳だったハン・ハンチェンも、主役といえるマーも最後に笑って死ぬ。死刑場も豚が突然でてきたり笑いにみちている。これらは、結局のところ人生の皮肉を笑っているようだ。たとえばマーは、戦争中は日本人を殺せなかったが、戦後になって復讐から日本人を虐殺し、その罪で中国人によって死刑が宣告され、日本人、しかも、戦争中に命を助けた花屋によって死刑が実行され殺されるという馬鹿ばかしさ。その不思議な運命には、ブラックな笑いがある。
○マーに悪役として死刑を宣告するのは、国民党軍(台湾)と米軍で現中国の共産党政府は無傷というわかりやすい構図の映画だ。