スカイ・クロラ(The Sky Crawlers)5点

空中戦は面白いけど、ストーリー的なもりあがりを感じない。地上では(わざとだけど)静止画のようなシーンが多く、空中戦も視点が揺れて3D酔いしてくる。飛行機と空がぐるぐるまわって頭が空白になってくる。そのふたつに睡眠不足の要因が重なり、途中ですごい眠気に襲われた。しかし、駄作という感じはない。そんなことも含めてすべてが計算された想定内なのだろう。
 不老の永遠に生きる子供は、死ととなりあわせの戦争にしか生きている実感をとりもどせない。しかし、戦争でさえ毎日は、ルーティンワーク化してだらだらとつづいているようだ。時間の感覚もなくなり、ぼんやりとした精神で、生きている気持ちがしない。すべてを終わらせたくなっている人たちの話のように見える。最後に同じ道でも微妙に違うからという解決法を言っていたような。
 しかし、場所がよくわからない、基本的に風景は荒原の広がる米国的なもの。ときにヨーロッパ風な町へ行く。普段は日本語だが、なぜか住人の会話とか戦闘機内では英語。新聞はなぜか表が日本語で裏が英語だったり。ごちゃまぜで不思議な場所。