亜細亜主義

亜細亜主義の顛末に学べ―宮台真司の反グローバライゼーション・ガイダンス亜細亜主義の顛末に学べ―宮台真司の反グローバライゼーション・ガイダンス  
7点
■宮台のブログとか読むと、モニタで目が痛くなり、ジャーゴンだらけで頭が痛くなってくるが、この本は、読みやすい、わかりやすい。ネオコンとかネオリベとかの説明は、今まで読んだ中で、一番わかりやすかった(そんなに読んでないけど)。わかりやすすぎて人にすすめたくない。
 しかし、右翼左翼の説明や吉田ドクトリンにしても、ほかであんまり聞いたことに無いような解釈で、宮台一人の独自解釈ではないのかという疑問も。とくに右翼、左翼に詳しいわけでもないので、なんともいえない。
 ただ、わかりにくいところもあって、ネオコンをディズニーランドにたとえるのは、いいとしても、見えない深層構造とか、大ボスの利権とか話が抽象的すぎて、だんだん意味不明になってしまっている。もっと具体的に誰が大ボスでどういう利権が隠れているのか書いてほしかった。一応、大ボスとしてネオコン軍産複合体とか、深層構造としてアメリカン・グローバライゼーション、近代主義とか漠然とした答えは書いてあるのだが。