エタノール

米アースポリシー研究所所長 レスター・ブラウン氏の意見がのっていた。日経20070414
エタノールブームがおきている。とうもろこしがガソリンの代わりになる。しかし、困ったことにとうもろこしの値段が上がり始めた。それは、肉、卵、牛乳のもとでもある。
○大型車のガソリンタンクを満タンにするのに、人間一人が一年食べる穀物が必要。すべての穀物エタノールにしても、米国の自動車の燃料需要の16パーセント程度にしかならない。
○自動車に乗る8億人。そうでない貧しい20億人。どちらが穀物が必要か。
○一トンの穀物をつくるのに、一千トンの水が必要。穀物を通じての水の奪い合いがおきる可能性。
○北海道は風力発電に向いている。
○日本は温泉が多いので、地熱発電に向いているのに、少ない。

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いちおう、穀物でなくて、廃材からエタノールを作る研究もすすんでいるらしい。ここで「すべての穀物」って世界中のすべての穀物のことなのかな? この記事の文章ではあいまいでわからない。しかし、16パーセント程度ってひどすぎる。エタノールの長所は、環境にやさしい、中東にたよらなくてすむところ? 短所は、思ったほど、効果がなく、世界の貧困をいっそう悪化させること。エタノールブームで食糧が値上がりして、食料危機がきたらどうすんだよ。穀物からつくるエタノールには警戒したほうがよさそう。

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NHKでもやっていた。ついでだから少しだけメモしとく。
EU では、菜種油からバイオディーゼルをつくっている。
○ブラジルでは、オレンジ畑がさとうきび畑になり、オレンジが高騰している。
○米国では、とうもろこしが高く売れるので綿花、大豆の生産量が減り、高騰している。
遺伝子組み換えのとうもろこしも、生産量が上がり、連作が可能になるので、農家に人気。