コードギアス ねたばれ

は、小難しい政治劇とか、主人公ルルーシュのかっこつけたしゃべりかたとか、あんまりいいとおもわなかったけど、22話は、面白かった。
 こういう広場の虐殺シーンはどっかで見た記憶がある。「ガンジー」という映画でも、暴動をおこす民衆を広場でイギリス兵が全員銃殺する。また、広場に民衆を閉じ込め兵隊が一列にならんで槍でつついて全員殺していくという映画もあった。「ベンハー」だったか題名忘れた。こういうシーンは衝撃的なのでそこだけ記憶に残りやすい。
 ルルーシュが愛するユーフェミアにまちがった命令を与えてしまい、狂った彼女を殺せというシーンがあった。自分の中で「泣いてバショクを切る」パターンと勝手にまとめているが、なにか理性的な理念のために、それに相反する人情とか感情を切り捨て相手を殺すというパターンだ。意外とこのパターンはあちこちで多用されている。ガングレイブ、ゴッドファーザー、009-1、でも多かったし、小説でおぼえているのは、「二十日鼠と人間」だ。それは、うろ覚えだが、こんな話だったと思う、たぶん。白痴の大男が、親しくなった女性と遊んでいた。あることで女性が騒ぎ出したので、止めようとして、女性をおさえるが、その怪力のために、その意図も悪気もなく女性を殺してしまう。女性の死体をみつけて住民は怒り大男をリンチにかけて殺せと大男をさがす。大男の親友の仲間の小男は、、川のほとりで大男を見つけ、殺人事件のことにふれず、これまであったことや、未来の希望などの世間話を少しする。そして、大男が気づかないように後ろから銃殺する。リンチはかわいそうなので安楽死にした。
 狂ったユーフェミアは、前に一度書いたような気がするが、味方が敵にかわるという「転」のときだ。
 そういうわけで、広場の虐殺、「泣いてバショクを切る」パターン、「転」がひとつにまとまって、インパクトのある回になっていた。
 そのあと、23話をみたが、ユーフェミアは、死ぬ瞬間に、自分の虐殺を忘れて正気にもどる。みんな喜んでいると聞いて満足して死んでいく。そのシーンとユーフェミアを悪役にした扇動にのり、いかる民衆のシーンが交互に映されていた。皮肉がきいてて面白い演出だった。