ブレイブ ストーリー 2006   5点

 この作品の評価は、時間がたりず、早回しの総集編、ダイジェストのようで、細かい説明がなく感情移入ができず、意味不明なシーンが多いというものが一般的だった。
 それ以外に、萌えキャラがでてこないのがつまらなかった。母親風にアドバイスを与えていた声の少女も、やっと出てきたと思ったらカエルになって消えてしまった。女神も透明でよく見えない。猫のようなミーナもほとんど出番もセリフもなく、どんなキャラなのかよくわからないままだった。第一印象がうそつきだから悪すぎる。
 ミツル少年もなんで魔法が使えるのか説明がないし、どんな理由であれやっていることは極悪人で共感できない。親の浮気とか一家心中という境遇も子供向けとは思えず後味が悪すぎる。主人公自身も、これという個性を感じない。両親が離婚とか子供向けにしては、シビアな不幸を除けば、ごく普通の少年。この作品、心に残る個性的キャラがほとんどいないのが弱いし、みんな不幸すぎる。それを補償しようと、とってつけたように、ミツルが蘇っているラストはわけがわからない。
 ただ、アニメーションの品質は高いし、駄作というほどでもない。ミツルはどう考えても大罪を犯したのだから死ぬ必要があるが、自分で自分の影と戦い自滅させるやりかたはうまい。主人公がミツルを殺したのでは、子供向けファンタジーとして怖すぎる。