ねたばれ

●小説:ハンニバル  トマス・ハリス  不可
○映画とちがうのは、マーゴというレクター教授への復讐を誓う大富豪であるメイスンの妹がでてくるところ。女性ボディビルダーで男性ホルモンを打ちまくって胡桃2個をにぎりつぶせるくらい筋肉がついている。また、レズでもある。男性ホルモンのため子宮が収縮していて子供が産めないため無理やり兄の精液を採取する。それを使って恋人の女性に産ませるつもりだ。その後、兄を殺しレクターのせいにする。
○ラストは、レクター教授とクラリス捜査官は愛し合っているような奇妙な状態のままで終わる。
○レクター教授は、妹のミーシャを幼少のころ失った。ナチスの捕虜となり、妹は、食料になった。レクターは、シスター・コンプレックスでミーシャを愛している。時間の方向(エントロピーは増大する。割れた皿はもとにはもどらない。)を逆転して妹を生き返らせたいという願望を持っている。そして、その愛は、クラリスへ感情転移した。
クラリスはファーザー・コンプレックスで、愛情は、父からレクター教授に向かい、憎悪は上層部のクレンドラー(脳をたべれれる人)へ向かう。
○つまり、レクターはクラリスに妹を見て、クラリスはレクターに父を見ている。クラリスは提案する。自分のこころの中に、レクターは妹を、クラリスは父を受け入れておけばいいと。
○ほとんど映画どおりで小説読んでもしょうがないところがある。特に必読書とは思わないので評価は不可。