金融工学、こんなに面白い (新書)  

野口 悠紀雄 (著)
金融初心者なのでよくわからないけど、全体的には、数式は足し算、掛け算レベルのものしかでてこないし(それでも個人的に読むのに疲れたけど)、非常に説明が細かくわかりやすいので入門書としてはかなりできがよい感じ。専門用語とか、だいたいのアイデア、たとえば分散投資の考え方とか、リスクに挑戦するための社会のしくみの重要性とかは参考になる。P79の相関係数の求め方とか、すぐに忘れるので再確認にちょうどいい。ところどころにあるコラムなど、読み物としても面白い。しかし、ベータ投資理論の詳細とか、マルチンゲール確率とか、難しそうな学説とこまかい数式になると、いちおう時間をかけて読んだが、これをどう応用すればいいのか検討がつかない。金融商品を買うためになにか役にたつかもと思って読み始めたが、Howto ものとは少しちがう理論的、学問的な方向の本だ。


野口 悠紀雄金融工学、こんなに面白い 野口 悠紀雄